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分娩予定日

「赤ちゃんの発育も順調なので親子(母子)手帳の申請用紙お渡ししますね」
週数相当だから、最終月経開始日から分娩予定日を決めよう。
こんな時、昔は「桃缶ちょうだい」とスタッフからもらって予定日を算出していた。もちろん桃缶と言っても、食べる桃の缶詰のことではない。桃印の入った計算尺のことで、昔はどこの産婦人科にもあった。多分今でも引き出しや棚の奥とか探せばどこかに残っているのかも知れないが、もう見当たらない。ステンレス製のまあ昔で言う肝油ドロップを入れるような物で、缶の蓋を回しながら側面にある片方は日付、片方は妊娠週数が刻んである目盛を合わせると、分娩予定日を算出することが出来る。缶を二つに外すと物入れにもなるので、クリップとか入れていた。僕が入局当時はよく使っていたが、実はこの桃缶、目盛りが微妙に合わせにくいしろもので、メモリをちゃんと合わせているはずなのに、分娩予定日と日付の目盛が半分ずれたりしてよく迷う。しかも閏年の場合は、一日ずらす必要がある。そんなことで1〜2日のズレはよくあったものだ。それでもそれ以前の予定日の算出法は、更にアバウトだったりもしたので、桃缶は十分お役に立っていた。
 それからしばらくして妊娠暦専用の計算機が発売された。これならあっという間に正確に分娩予定日を計算できるし,本日の妊娠週数も出せる。これはかなり重宝していたが,機械が高かったので数が少なく、取り合いながら使っていた。
 更に進んで最近は,PCの無料ソフトに分娩予定日の計算機が出てきた。また大学にいた頃、電子カルテが導入されると、分娩予定日を登録すれば電子カルテ上にその日の妊娠週数が自動で出きて、ほぼストレスなく正確に週数が分かるようになった。
今時はスマホの無料アプリで、一般の人でも簡単に計算できるようになって、桃缶を知っている世代としては隔世の感がある。まあアナログだけど、カレンダーを使って最終月経開始日から280日(40週0日)数えれば、分娩予定日は計算できるんだけどね。
思い出話
昔カルテの熱型表とかには、日付ごとに妊娠週数も書き込んであった。ある日みてみると誰かが書いた妊娠週数「・・・・妊娠30週5日,30週6日、30週7日・・・・ん??」
おつかれだったのかな?
まあこれも懐かしい・・・

玄関ホールの花

 入り口のお花の装飾をしている浜田紀子です。リラックスしていただき、季節感を感じていただけるようお花のチョイスをしています。今は秋バージョンでちょっと渋めです。退院の際に院長先生と患者様がお花の前で記念写真を撮られているのをみると、とても嬉しいです。

次回はクリスマスツリーです。お楽しみに。

 

20151009

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