妊婦さんと新型コロナワクチン接種
前回ブログまで絶好調だった蝉たちは盆休み期間の大雨で勢いを削がれてしまい、その後も天気がなかなか安定しないためなりを潜めてしまった。
「こっちは時間ないってのにこんなに雨が降られたんじゃ商売上がったりだよ」ってハッパの下で雨宿りでもしながら愚痴を言い合ってるかな。
残念ながら今年も大雨被害が各地に及んでしまった。8月後半に入って大雨災害に見舞われるとは思わなかった。僕がいた久留米も今年で4年連続でまたもや水害に遭ってしまった。ニュースでは救助した人を乗せたボートを引っぱる消防隊の動画とか流れててびっくりした。僕のいた頃も水害はあったけどここまでひどくは無かったと思う。年々ひどくなってるのか。
服部県知事や赤羽国土大臣が視察に入ったようなのでやはりかなり問題視しているのであろう。
ただ久留米在住の知り合いに何人か連絡を取ったが、「まあ今年もいつもくらいの感じです」って—-いやいや慣れすぎなんじゃないの。
といいながら山口県も宇部市を含め崩落や浸水など見られておりどこも人ごとではないなと改めて思った。
今回のブログ更新が早いのは非常につらく悲しいニュースを見たから。
千葉県の妊婦さんが妊娠8ヶ月で新型コロナに感染したが受け入れ先が決まらず、そうこうするうちに自宅で出産して赤ちゃんは亡くなったというニュース。
一人の産科医師としてこれは本当に胸が痛い。
事の詳細は報道のみでよく分からないので何ともいえないが、本当に残念で仕方ない。
このニュースは当院に通院中の妊婦さん達にも衝撃的だったようで皆さん「知ってます」と言われ、コロナワクチン接種を迷っていた方も打ちますと言う方が一気に増えた。
産婦人科学会の共同声明でも「妊婦さんは時期を問わずワクチンを接種することをお勧めします。」と積極的に推奨する方向へ文言が変わった。国も妊婦さんを優先接種者と位置づけはじめた。
副反応が心配という方もおられると思いますが、当院ホームページのお知らせに学会の提言も掲載していますのであらためてご検討ください。
不明な点は受診時に相談して貰えば説明しますからね。
僕はお母さん達に悲しい思いをて欲しくないです。
コロナの影響で今年は早々に2学期が再開されると分かっているのに子供らはヒイヒイ言いながら宿題やってた。
夏休みの4コマ
夏休み始め 大金持ちの気分
夏休み中盤 残りのお金を数えてる気分
夏休み最終日 「わしゃダメな人間じゃ〜」
二学期始業日の朝 「はっ!今までのは全部ユメだったのか」
てのがある。いや〜すごくよく分かる、いしいひさいちすごいな。
新型コロナと東京オリンピック
連日うだるような猛暑日でいずこでは最高気温40℃などというとてつもない場所も出ているようで熱中症など心配だ。(とか書いてたらこれからしばらく雨だそうで逆に大雨災害の方に注意が必要だそうです)
蝉たちは「よっしゃ、みんな盛り上がっていくぜ!」ってな感じで院内の木に止まって最高潮の合唱を奏でる(奏でるというより「がなってる」)。地面をみると蟻たちが黙々と自分たちの仕事をこなし、クモたちはあっちこっちと巣を張って罠作りに余念が無い。
みんな元気だ。
下の子は虫が苦手なので室内で虫を見つけようものなら、ぎゃ~と叫びながら飛んできて
「虫やっつけて~!」。
小さい虫なら良いじゃないって言ってももうダメ。やれやれ
新型コロナ感染はこの暑さとは関係なく第5波に入ってきているようで1都3県だけでなく全国的に増加している。緊急事態宣言、蔓延防止でも人流を抑えることは難しく、コロナワクチンも進んではいるがまだ効果を実感できるまでには至っていない。山口県もジワジワ増加しており、このまま行くと近日中にまた分娩立ち会いを中止するかもしれません・・・
この混沌とした状況の中で東京オリンピック2020は開催された。
開催についてはさまざまな意見があると思うが、新型コロナウイルス感染の蔓延自体が初めてのことであり、今の時点では何が正しくて何が間違っているのかなんて誰にも分からない。その中で大会を運営し、現場でがんばられたスタッフのご苦労には頭が下がる。
個人的には学生時代に柔道をしていたこともあり柔道はほぼ全て見た。今回日本に多くのメダルをもたらしてくれたことは素直に嬉しい。少なくともコロナで荒んだ日本人の心に違う角度から大きな力を与えてくれたのではあるまいか。
特に心に残ったのは柔道男子73kg級で金メダルを取った大野将平選手の試合後のインタビュー。「賛否両論ありますが、我々アスリートの姿を見て何か心が動く瞬間があれば本当に光栄に思います。」――― はい、アスリートの一挙手一投足には大きく魂を揺さぶられました。
武道の精神である「礼にはじまり礼に終わる」は、お互いを尊重し敬意を表す所作である。競技中は激しくぶつかり合っても試合が終わればお互い抱擁、握手を交わし笑顔になる。これまでも競技ではよくみられる光景だったが今回のオリンピック中はそのような場面に遭遇する度に何かいつもとは違う感動と安心を覚えた。
新型コロナと経済再生といった難しい舵取りにおいても激しく議論することは必要だが、根っこでお互いの心は一つにまとまっていくことがこの問題に打ち勝つ大きな鍵かもしれない。
もうひとつオリンピック全体を通しての感想は、オリンピック前まで世界は大国の対立、紛争に加え新型コロナで完全に各国が分断、孤立してきているんじゃないかと言った不安をあおられるものが多かったが、今回なんとか各国の人達が一堂に会し、お互い直に接して笑ったり泣いたりする姿を見て、
「他国の人たちもみんな孤独で寂しかったんだ、おんなじ気持ちだったんだ」ってことを肌で感じられてなんだかホッとした。
妊婦さんもなかなか友達や妊婦仲間と会う機会が極端に減って孤立しがちなので出来るだけそうならないようサポートしてあげたい。
とかなんとか考えながら自分の治療は治療で粛々とやっている。僕の場合はこの病気という困難に主治医だけでなく病院スタッフ、加藤先生や家族みんなに助けられながらその上、仕事までさせてもらって途方も無い果報者だと思う。さらに仕事していると患者さんからも応援してもらってどっちが患者か分からない。
「先生もお身体に気をつけて」
「先生、次もお願いしますね」
「二人目三人目もここでお産するつもりなんだからがんばって下さいね!」
―――はい、これからもがんばりますよ。
梅雨明け
さてさて先週は雨もずいぶん降ったし今年の梅雨はまだしばらく続くのかな・・・
えっ?もう梅雨明けたの?!道理であっつ〜〜い、山口市35℃越えですか、あらまあ〜
蝉の大合唱が日増しに勢いづいてきて否が応にも真夏であることを実感させられる。こりゃ今年も暑くなるか〜、夏は心も弾むし自分としては好きな季節だが外出するにはこの体力では保たん。最近代謝が戻ってきたのか病気前の頃のようにだくだく汗をかくようになったので脱水、熱中症が怖い。アイスを食べるのが幸せ。(また食べてる)
ですので調子はよいです。
遅くなりましたが病院入り口の看板がようやく設置されました。以前の壁は歩行者の見通しが悪いため撤去させてもらいましたが、何も無いのもちょっとしっくりこないので邪魔にならないように作ってもらった。木製の脚にかわいい大きさの看板が乗って病院ロゴの立体感がよい。実はこの木製の脚が国内の木材不足のためなかなか手に入らず時間がかかったとのこと。(コロナはこんなところにも影響するのか)
病院へ車が出入りするときの視野は損なわない様にとこの大きさにしたが、患者さんから「外から満車かどうかわかりやすくなりました」といわれ、副効用もあるようで良かった。また横の立て看板の裏面に病院名が入ってなかったのだがこちらもさりげなく病院名が入りました。後はそろそろ浜通り側の看板も替えたいなあ。(あせらないあせらない)
本命の空気清浄機ついに入りました。柱のようで大きいかと思ったが、院内に置くと圧迫感も無いし静か、自然なたたずまいがよい。空気もなんだか良くなった気がする。いやいや明らかに良くなった。(イヤほんとに)2階にも置いたのでこれで病院全体がさらに過ごしやすくなるな。
病気になってから読書は体力が無かったのでなかなか長編の本が読めず、雑誌や実用書のたぐいをぱらぱらめくるくらいだったが、久しぶりにおもしろい本に出会った。
劉慈欣の「三体」
最初に発刊されたのが2019年で今回の最終巻まで実に2年かかった。初刊が出たときおもしろそうだとよく知りもせず宣伝文句だけで購入した。おもしろかったのだが1冊だけかと思ったら実は全5巻であることを読んでる途中で知り、結局今回の最終巻がでるまでずっと読まずに待っていた。今回満を持して一気に読み通した。
感想はとにかく「圧巻」の一言である。途中難解だったり読むのがつらい場面もあったがともかくスケールがでかい。そして場面、場面でとてつもないストーリーが展開されるのでその都度「は〜すごい」「お〜これは」といいながら最後まで読破した。荒唐無稽とも思える話でも緻密の描写が説得力をもたせ、これはすごい作家だなと感心させられた。SFテイストも満載でSFファンも納得できるできばえなのではなかろうか。これっくらい広大な無限の世界観を見せられると今のステイホームがとても些細なことに思えてきて気持ちの持ちようも変わってきた。
あともう一つ「Day to DAy」こちらは新型コロナによる緊急事態宣言下にあってこのことを忘れす前に進むために企画された短編集である。かなり著名な作家(漫画家、小説家)の方が目白押しで、今の日常をエッセイ風だったりストーリー仕立てだったり様々な角度から表現されていておもしろい。
日本の作家、出版社もやるな〜と思った。
やっぱ読書は良い。
令和3年6月のブログ
雨けっこう降る日は降っていて「ああ梅雨が来てるんだなあ」って感じ。でもバシッと晴れる時の日差しの強さはもはや夏。まぶしい光と影のコントラストを家から眺めているだけで熱中症になりそう。
以前僕が住んでた久留米では今年の国内猛暑日(35℃以上)一番乗り!これで2年連続なんだそうな。内陸だからかな。そういえばコロナや体力的なものもあって久しく会ってないがみんな元気してるのかな?
さて僕の治療は今回新たにブラック企業で働く非正規雇用者の仕事のような名前の新薬を始めることになった。そのため副作用も変わっちゃって少し慣れるのに苦労してるが、まあ効いてるんでしょう。
今回は今まで色々治療を変えても出なかった吐き気が少しあるようになった。
妊婦さんのつわりとはこのようなものか。これが数ヶ月続くなら妊婦さんはやっぱり大変。仕事を休まないとやれない気持ちもよく分かります。つわりは立派な病気ですので仕事や日常生活に影響するならちゃんと休みましょう。
でも僕の場合、食べ方は全然変わらない。先日僕の治療初期頃に診察して以来の患者さんが久しぶりに来院されて「顔がふっくらと戻りましたね〜」といわれてしまった。(太りすぎ?では断じてない)
2021年の出生数は70万人台に減少する可能性が濃厚とのこと。新型コロナによる影響が産み控えに出ているようだ。一時的なことと思うが心配。
やはり先の見えない不安が長く続いているせいだ。ここはなんとか早く分娩立ち会い再開を・・
ということで本日より立ち合いを再開します!詳細はお知らせをご覧ください。
(実はこれをお知らせしたくって今回のブログを遅らせていました)
今回は約2ヶ月ぶり。県内のクラスターもあちこちみられてどうなることかと思ったが、都心の緊急事態宣言も解除されつつあり、県の病床利用率もステージIIに下がったことを機に決めました。また今後の動向を見ながら再度立ち合い禁止ということもあるかもしれませんがご協力よろしくお願い致します。
最近妊婦さんのコロナワクチン接種について問い合わせが連日多数あります。6/17付で産婦人科の各学会が共同声明を発表したので「お知らせ」に添付しています。もちろん最終判断はご自分とはなりますが、よろしくご検討ください。
山口県のワクチン接種率は国内でもかなり高い方に入っており、このまま進めていくことで新規感染者を抑えてくれると嬉しい。
しかしまだ妊婦健診の家族付き添いや入院中の面会は出来ないので家族が揃う姿を見るのは入退院のときだけ。だからご家族は退院で病院を出たとき赤ちゃんと初めましての生対面。みんな笑顔でニコニコ大歓迎、そして写真大会。上のお子さんたちがいると新しい弟、妹に会えて大はしゃぎ!でもやっぱり小さいお子さんほどお母さんに久しぶりに会えてすごく嬉しいってのが伝わってくる。こんなに長くお母さんと離れるなんて初めてだからうれしさもひとしお。わかるな〜
そういえばうちの2人目が生まれたとき上の子を連れて面会に行くと大はしゃぎ。時間も過ぎてさあ帰ろうとするとなかなか帰らない。病室出るのも一苦労、病棟出るときも足が止まる、ちょっとずつ階段まで、ちょっとずつ駐車場までだましだまし連れて帰っていくので毎回大変だったことを思いだした。
宇部市は妊婦応援都市宣言を掲げており、妊婦さんへのきめ細かなサポート体制を構築することは喫緊の課題である。
以前ブログに書いた通り、宇部市は診療所は当院含め2件のみであり、こりゃ当院も頑張って応援すべきだなと以前から思っていたが、そろそろちょっと本気で動こうかなと思っている。うまく軌道に乗れば不妊、妊娠から出産そして産後と一通りの管理が出来るので各市町村や県とも協力してやっていくべきだな。また展開があればホームページなどでお知らせします。
空気清浄機、各部屋にだいぶ設置して充実してきましたが前回ブログに書いた僕の本命はもう少しして来ると思います。
最近なんだかどんどんブログの文章が長くなってきている。ということを患者さんの「小説のようですね」と言われたことで(そんな良いものではないが)初めて気がついた。あんまり長すぎるようなら言ってください。(結局長いぞ今回も)その時は三部作にでも分けようかな。(直す気あるのか)