ファミリーヒストリー
宇部での開業生活も一年すぎた。もともと父親が約10年前まで宇部で長く開業していたがその病院は相当古かったので継承はせず閉院となった。しかし色々な偶然が重なりなんと今、自分が産婦人科を開業していると思うと感慨深い。実を言うと祖父も場所は防府だったが産婦人科を開業していて僕が大学に入る頃まで続けていた。小さい頃はよく遊びに行っていた。
さらにどうやら曾祖父も産婦人科を開業していたらしい。さすがに写真でしか見たことはないが大きな病院だったようだ。色々本も書いていて年代が1910年代あたりからなので約百年前か。みんな別の場所でばらばらに開業してながら自分の代まで産婦人科で繋がるのはおもしろい。あまりよくは知らないので、これを機会にうちの産婦人科の系譜を調べてみるのもおもしろそうだ。機会があったらブログにでも上げてみようかな?
春
4月に入って「さあ春だ」と思ったが、なんだか気温差が激しくて患者さんの中には、風邪をひかれていたり体調を崩す人がちらほら。みなさん身体には気をつけてくださいね。
自分は今もジムで地道に体力作り。一応昨年度は、ひどい風邪は引かず(ひどい腰痛はあったが)過ごすことができた。これも一年を通して身体を動かしてきたおかげか。ジム以外にも市内で出ごとがある時は、できるだけ歩くか自転車に乗るようにしている。歩くと、車じゃ気づかずに通り過ぎてしまう細い路地とか建物とか、ゆっくり見ることができる。子供の頃通った場所をわざと遠回りして歩いてみたりする。昔、ここはあの店だったけど、いまはこんな建物になったんだとか、ここはまだ変わらずあるんだとか。
そういえば僕の子供の頃は、まだそこかしこに駄菓子屋が普通にあった。実家の近所にも駄菓子屋があって、小遣い持ってよく通ってた。怪しいおもちゃやお菓子がいっぱいで子供の社交場だったな。今は、もう知ってる駄菓子屋は全て違う建物になってしまったが、今でも前を通ると懐かしい。いま駄菓子はコンビニとか大手のショッピングモールで少し売られているくらいになってしまった。子供が面白がるし、自分も懐かしいので時々駄菓子を買ったりもするが、作られた店内がキレイすぎて、う〜んなんか違う。
祝!開院一周年
さて、開業して一周年がたった。昨年の開業直前は3月後半からばたばたで目が回るほど忙しく、これがずっと続いたら身体が保たないなと思っていたがついに、というかようやくなんとか一年経過した。開業しないと分からない大変なこと、楽しいことも本当に多く経験した。でも引き継ぎした病院の方向性を無理が来ないよう色々変えながら、大きな問題もなく来られたのも色々な人の手助けがあったからなのだとつくづく思う。
自分の出身である宇部の赤ちゃんを取り上げているのだなあと思うと感慨深い。いまだになんだか不思議な感じがする。もちろんまだまだこれからがんばらないといけないわけだが職員と一丸になっていきたいと思う。これからもよろしくお願いいたします。
お花見
先日桂米朝さんが亡くなられた。上方落語の大御所で僕の好きな落語家の一人だ。89歳なら大往生だ、と思うけどやはり残念。「地獄八景亡者戯」の中で主人公が地獄巡りをしていると、その中に寄席を見つける。出演予定者をみると桂米朝!「米朝て名前で死んだ落語家はまだおらんはずやが?」「横んところみてみい、近日来演と書いたある」行かれたのは天国と思いますが。ご冥福をお祈りいたします。
早速久しぶりに米朝さんの落語を聞き直してみる。
やはり今の季節は「貧乏花見」か。貧乏長屋のみんなが集まって花見に出かける。お金なんかないから、たくわんを卵焼きに、むしろを毛氈(もうせん)に見立て、お茶を一升瓶に詰めお茶か(酒)盛り。注いで注がれて酔ったまね。注がれた器をのぞき込んだ奴が「今日は験がええで、酒(茶)柱が立ったある」やけくそだけど花見の雰囲気も手伝ってみんなご陽気。こういうばかばかしい陽気な話がまたうまい。うちの病院も仕事はしっかりしながらみんなで明るく仕事できるようにしたい。
そろそろしま産婦人科も一周年。みんなと話したがお花見は、外でするには場所取り、買い出し、あと片付けといろいろ大変でなかなか出来ない。結局昨年度に続き今年も花見はせず、お店で一周年パーティの予定。お花見は家族で行くかな。
医学部生実習
先週、山大の医学部5年生による市中病院での院外実習があった。2年前より山大で始まった試みのようだ。宇部に開業してすぐの僕だったが、元々大学で教育連絡主任を約4年間していたこともあり、早速山大から依頼されたのでお引き受けした。当院には二人の5年生が実習に来てくれた。期間中実習にご協力いただいた患者の皆様本当にありがとうございました。二人ともとても熱心で、多くのことを学び、非常に満足して帰ってくれたようだ。
大学の実習では特殊でまれな疾患を数多く経験できるが、日常生活の一部として身近に行われている診療は当院のような所でなければなかなか知ることはできない。その意味でこうした実習は色々大変なこともあるが非常に重要である。自分としては学生に久しぶりに色々教えることができて楽しかった。まあ、学生はどこの大学でも同じなんだなと分かってちょっとうれしかった。学生の年齢はだんだん自分から離れていき、もうすでに自分の子供の年齢の方に近いのでかわいくみえてくる。年のせいか?イヤイヤ。でもこれで山口県医療の将来のため、また新たな産婦人科医の増加にと少しは貢献できるかな。
同級生
ぼちぼち宇部で開業して1年になる。ホームページ等で名前を出しているから昔の友人がときどき訪ねてきてくれて楽しい。
この前も久しぶりに中学時代の友人が来てくれた。
彼とは中学卒業後も大学頃までは少し会って遊んだりしたけど、それ以降ずっと会っていなかった。その後どこでどうしているのか連絡も取れず、ずっと気になっていた友人だった。今回その彼がたまたま宇部に帰ってきて他の友達に連絡取ったときに僕が宇部で開業しているのを聞いたらしい。
本当に懐かしい、元気そうで良かった。会ってすぐ中学の頃に戻っていった。先のことなんか何にも考えず、好きなことして過ごしてたなあなんて昔話に花が咲いた。もう一人いた友人が音楽室とかでピアノ弾きながらよく歌ってたりして楽しかった。
でもその後の彼の人生を聞くと苦労も色々してて大変だった時期もあったらしい。
しかしそれにしては彼の顔は変わっていなかった。白髪もない。こんなに変わっていないのも珍しいんじゃないか?同級生によっては老け込みすぎて、会ってもしばらく誰か分からないこともあるのに。
僕も昔からもともと老け顔だったこともあってあまり変わっていないらしく、最後までおたがい全然変わっていないなあと言い合いながら分かれた。
僕もけっこう苦労はしてきたとおもうんだけどなあ。
バージョンアップ
さて2月に入り開院1周年まで2ヶ月を切った。
開院当初から色々少しずつ少しずつリニューアルし、大きく変えた目立つものはシンボルデザインと院内を飾っていた花。最初は開院祝いの胡蝶蘭でいっぱいで華やかさ満載だった玄関ホールも、今はメインの花が季節ごとにお出迎え。でもそれ以外に入り口通路、待合室周囲、受付、階段の花も病院の雰囲気をより良く見せてくれているし、絵画も色々入り交じっているけど病院の雰囲気作りに一役買ってくれている。小さいところでは掛け時計やコンセント・・・etc。でもそろそろまた大きな所を変えたいものだ。
さてそこで次は・・そういえば職員の制服!前の制服はかなりくたびれてきたし,約一年経過して当院のイメージも固まりつつある。ここは一つ服装で病院のイメージを表現し、職員一人一人の自覚,やる気を高めて患者さんへ伝えていく意味でも良い機会だ。実は初期から制服変更の話はあったけど色々タイミングが合わず消滅。でも今度こそはやる!早速サンプルいっぱい取り寄せて、今職員が色々試着して、あ〜でもないこ〜でもないと言いながら選んでる最中。
どうやら良いのが決まりそうな感じかな。なんとか年度までには一新して、病院の雰囲気が更に良くなってくれると良いな。お楽しみに
携帯電話
さあ今日もジムに行こう。さあ着いた早速準備しよう、と思ったら携帯を忘れてる!こりゃいかんと慌てて取りに戻った。開業してからは常に連絡がつくことが重要なので注意しなければ。でも、どこでも連絡つくなんて便利になったもんだ。
まだ自分が医学生の頃、産婦人科の実習は必ず一回は経腟分娩に立ち会うのがノルマだった。一回のお産に一人しかつけなかったから、昼間だけだと全員当たれない、というわけでその当時は携帯なんて誰も持っていなかったからポケベルを持たされ、夜にお産があれば呼ばれる体制になっていた。その頃の自分はポケベルも持ち慣れていなかったので、いつなるか、ちゃんと電源入っているか、音量0にしていないかどきどきしながら待ってた。その後産婦人科に入局し、程なくして携帯電話が普及しはじめ、自分も携帯電話を持つようになった。そして自分が教育連絡主任として教える立場になる頃には、さすがに学生でも全員携帯を持つようになり、ポケベルはやめてしまった。
学生が実習に来るとお産に当たる順番をまず決めて、名前と携帯番号を順番に書かせて、病棟の電話機の横に貼っておく。お産の時は上から順番に携帯へ電話する。ポケベルの頃はその学生が病院に来るまでどうなっているのか状況が分からないので、なかなか来ないと心配もしていたが、携帯はとりあえず電話に出てくれれば話ができるから便利。でも起きれなかったり、寝ぼけてたり・・・ひどいのになると連絡はついたのに来れませんと言ってきたり。学生が起きれないのは今も昔も変わらない。そういう自分もポケベルで呼ばれて行ったときにはもう赤ちゃんは出ていて、主治医の先生が最後の診察しているところだったが・・・
インフルエンザ
先週宇部市内でインフルエンザの流行が発表され、週末には全国的なインフルエンザの警報が発令。いよいよインフルエンザが本格化してきた。当院へもインフルエンザの問い合わせや通院中の患者さんでかかった方もみられはじめ、流行を身近に肌で感じる。皆さん、うがい手洗いをしっかりしてかからないように。特にマスクは、僕も新型インフルエンザが初めて流行した年に、その頃いた大学病院で診療中はずっと着用するように言われ、それ以降、毎年秋冬はマスク着用している。おかげで、それ以降大きな風邪は引かなくなった。人と接する機会が多い人や人混みの中ではマスクを付けましょう。
妊婦さんからも問い合わせを多くもらいますが、妊婦さんはかかると通常の人より重症化しやすく、また分娩時期に発症が重なると、母児隔離など対応が大変になりますので特に注意が必要です。不明なことがあれば来院していただくか、電話で問い合わせてもらえれば相談に乗ります。またもちろん一般的な風邪もはやっているので、こちらにも注意してみんなでがんばってこの冬を乗りきりましょう。
今のところ職員にインフルエンザは出ていないけど、当院も感染予防に努めています。